平成12年6月号

病害虫防除

早期発見・早期対策が決め手!

病害虫防除でもっとも大切なことは、病気や害虫を発生させない環境作りです。種類によっては、発生してしまうと、手の施しようのないものもありますから・・・。不幸にして病害虫の発生が見られたら、できるだけ早く適切な処置をしてください。
また、薬剤散布や薬剤の管理にも充分に気を付けましょう。

主な病気と防除法

 

病名

症状

植物

薬剤例

うどんこ病 春と秋に多い。
うどん粉をまぶしたような白かびが、葉や茎につく。
多くの植物 ヘンレート、
サプロール
灰色かび病 低温・多湿時に多い。
花やつぼみに灰色のかびがつく。
多くの植物 ロブラール、
ベンレート
斑点病 葉に黒色、褐色の斑点が発生する。 多くの植物 ダコニール、
ジマンダイセン
炭疽病 多湿時に多い。
葉に円形の斑点が発生する。
多くの植物 ベンレート、
ダコニール
立ち枯れ病 下葉から枯れ初め、やがて枯死する。 キュウリ、
プリムラ、
バンジーなど
ベンレート、
ダコニール
もち病 新葉に出やすい病気。
葉がふくらんで、もちを焼いたときのようになる。
ツツジ、
ツバキ、
サツキなど
ダコニール
軟腐病 高温・多湿時に多い。
地表近くが腐って溶けたようになる。
シクラメン、
シンビジウムなど
マイシンS
青枯れ病 高温時に多い。
急に茎葉がしおれて、枯死してしまう。
ナス科植物、
キクなど
土を消毒する
根頭がんしゅ病 根や地表近くの茎にこぶのようなものができる。 バラなど 発病株は捨て、
土を消毒する
モザイク病 葉や花がよじれ、黄色い斑点が発生してモザイク状にになる。 ほとんどの植物 発病株を捨てる

 

主な害虫と防除法

 

害虫名

特徴

薬剤例

アオムシやケムシ 葉の表裏などにいて、主に葉を食べる。毒針をもっているケムシもいるので注意 オルトラン、
ベニカソフト
ヨトウムシ 春から秋に発生する。昼間は土中に潜んで夜間に活動し、キャベツなどの葉を食べる オルトラン、
トアロー、スミチオン
ハマキムシ 葉を合わせたなかや、まいた中に潜み、葉や茎を食べる オルトラン、
ヤクテリック、トアロー
ナメクジ 梅雨時に多く発生する。
夜間に活動し、葉などを食べる
マイキラー、
ナメトックス
ダンゴムシ さわると体を丸める虫で、高温多湿を好む。葉や茎を食べる グリーンベイト
アブラムシ ほとんどの植物に発生し、汁を吸ったりモザイク病の媒介をしたりする オルトラン、
ベニカソフト、スミソン
ダニ類 高温時に多く発生する。
葉裏につき、汁を吸う。根に発生するネダニもいる
スミナイス、
ゲルセン
カイガラムシ 葉や茎に発生し、汁を吸う。体が殻におおわれているので、駆除がしにくい害虫 オルトラン、
ボルン
スリップス 夏に多く発生する。花やつぼみについて汁を吸う。吸った跡が斑点になる オルトラン
ツツジグンバイムシ 5〜9月に発生するツツジやサツキの害虫で、葉の汁を吸う。吸った跡は白く変色する オルトラン、
スミソン
シンクイムシ 高温・少雨時に多く発生する。茎に孔ををあける スミチオン
センチュウ ネコブセンチュウの被害が多く、根にこぶを発生させて植物を弱らせる 土壌消毒など

 

正しい希釈倍数で使う

 

★1リットルの散布液の作り方

希釈倍数

水1リットルに入れる薬剤量

    250倍  4ミリリットル(あるいは  4グラム)
    500倍  2ミリリットル(あるいは  2グラム)
1,000倍  1ミリリットル(あるいは  1グラム)
1,500倍 0.7ミリリットル(あるいは 0.7グラム)
2,000倍 0.5ミリリットル(あるいは 0.5グラム)

 

薬剤を使わない病害虫防除の例

病害虫の被害が初期のうちは、薬剤を使わなくても防除できるものです。

 

 

★鉢全体に広がりそうな場合

植木鉢ごと水中に入れる   植物についていた害虫がおぼれ死ぬ

★小さな害虫の取り方

 
歯ブラシなどで、害虫をこすり落とす   ビニールテープなどでも、害虫を糊の部分で取り除く

 

 

 
病害虫の被害にあった、葉や根などを切り捨て、新しい鉢と用土で植え替える  

 

ヒント

 

 

株式会社橋本造園土木

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